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徒然草気まま読み#49
「何事もあてにするな」
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今回扱うのは、第二百十一段。
一部を紹介すると…
萬(よろず)の事は頼むべからず。愚かなる人は、深くものを頼むゆゑに、うらみ怒ることあり。
勢(いきお)ひありとて頼むべからず。こはき者まづ滅ぶ。財多しとて頼むべからず。時の間に失ひやすし。才ありとて頼むべからず。孔子も時に遇はず。徳ありとて頼むべからず。顔囘も不幸なりき。
何かをあてにする、誰かを頼りにするということをするから、それがうまくいかなかった時には、あてにしたものに対して恨みを持つということになる。始めから何もあてにしなければ、うまくいかなくても誰も恨まず、うまくいけば自然に感謝ができる。
あてにしないということは、寛容の心である。
そもそも、世の中に本当にあてにできるものなんてあるだろうか?
厳しいことを言っているが、この言葉に兼好が込めた、生きるうえで意識しておかなければならない心構えとは?